MR締めくくりシンポジウム「3.11震災後の地域社会をエネルギー・温暖化政策の視点でデザインする

イベント開催日

2011-05-28

 5月28日(土)、MAKE The RULEキャンペーンを締めくくるシンポジウム「3.11震災後の地域社会をエネルギー・温暖化政策の視点でデザインする」を開催しました。会場には約70名の参加者があり、USTREAM中継も行ったため多くの人が視聴してくれました。
当日の様子は、Youtubeからも御覧いただけます。 >>MAKE the RULE Youtubeチャンネル

 基調講演を行った末吉竹二郎さんは、3.11の東日本大震災で大規模な“破壊”を目の当たりにして日本人の価値観が大きく変わってしまったが、内面の強さは世界から称賛を受けていると紹介。しかし、今の政治を甘んじて受け入れていることに対しては不思議がられているともおっしゃいました。そして、この震災を理由に「25%目標」を無理だと言う人も出てきていることに疑問を呈しました。
今、世界の問題である地球温暖化よりも、日本の震災復興の方がずっと高い価値観が置かれているが、世界の地球温暖化問題は日本にとっても非常に大きな問題で、決して優先順位が落ちているわけではありません。人が変われば変わるではなくて、法律を変えなければ、ルールを変えなければいけないんです。そのためには政治の役割が大切であり、ルールをつくる、それが社会規範にまでなればいいと力強く語ってくれました。
 
 また、パネルディスカッションでは、NPO法人エコロジー・アーキスケープ副事務局長の浦上健司さん、株式会社アレフの田尾政敏さん、宮城大学地域連携センター地域振興事業部調査研究員の高田篤さん、わかやま環境ネットワーク代表の重栖隆さん、川崎フューチャー・ネットワーク代表の三枝信子さんの4名がパネリストとして出演し、それぞれ企業として、地域活動での取り組みについて紹介がありました。
 浦上さんは、今福島第一原発事故の放射能汚染のホットスポットになってしまった飯館村で、15年前から研究を続けてこられた方で、飯館村でのバイオマスなどの再生可能エネルギーを活用した村づくりの実績を紹介してくれました。非常に先進的に取り組んできた村が、今危機的な状況に陥っていると語ってくれました。
 田尾さんは、唯一企業の立場としてご参加いただき、省農薬米などの食に対するこだわりや、省エネCO2削減の取り組みについてご紹介いただきました。なんといってもそれらは一般的に言われる企業の社会的責任CSRという事業から独立した分野ではなく、事業活動そのものが社会貢献であるということをモットーに展開されているということで、企業が前向きに取り組むインパクトの大きさがわかりました。
 高田さんからは、仙台在住で被害を目の当たりにした立場から、地域の温暖化対策の現状を分析。今回の震災で、地元では「地球温暖化対策の息の根が止まった」と紹介されました。今後の復興にあわせて地球温暖化対策をすすめるには、クローズドで政策が決定するのではなく、オープンなプロセスを経て決められることこそが課題であると語ってくれました。
 重栖さんは、和歌山県で長年、食とエネルギーの自給自足をモットーに取り組まれてきた方です。食の自給自足は有機農業の推進によって、ある程度確立してきたが、エネルギーの自給自足についてはこれまで雲をつかむような活動だったといいます。地球温暖化問題を啓発するための音楽イベントで自分たちで自転車発電をして電気をつくって開催したことなどあるが、それは大きくしくみを変えることにはなっていません。しかし、今回の震災をきっかけに、本当の意味で自給自足のエネルギーが形になって見えつつあるといいます。市民出資などを募って自然エネルギーの導入をすすめようと計画しています。
 三枝さんからは、MAKE the RULEで低炭素社会を目指していく上で、これを私たちが具体的にビジョンとして描けるように、複数のワークショップを行い、「バックキャスティング」によって今のアクションを考えていくということを地域の人たちと共有する機会を持ってきたと紹介されました。
 それぞれの取り組みについて紹介があった後、気候ネットワーク代表の浅岡美恵さんのコーディネートにより、さらにこれらの取り組みを広げていくための工夫や自治体などとの連携について掘り下げました。
 原発震災をきっかけにして、また世界共通の課題である地球温暖化問題への対応を進めていく上で、地域からの取り組みによって、日本全体を大きく方向転換させていくことが重要であることが改めて浮き彫りになりました。本当の「MAKE the RULE」はこれから始まります。

総合司会は、櫻田彩子さん
基調講演をしていただいた末吉竹次郎さん
シロベエ実行委員長からもごあいさつ
呼びかけ人で元環境大臣の大木弘さんもかけつけてくださいました
2年半のMAKE the RULEキャンペーンの活動を振り返る平田仁子事務局長
参加者は約70名。USTREAMでも中継しました
シンポジウムのコーディネーターを務めた浅岡美恵・気候ネットワーク代表
NPO法人エコロジー・アーキスケープ副事務局長の浦上健司さん
株式会社アレフの田尾政敏さん
宮城大学地域連携センター地域振興事業部調査研究員の高田篤さん
わかやま環境ネットワーク代表の重栖隆さん
川崎フューチャー・ネットワーク代表の三枝信子さん

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